臨床医が外資系製薬企業に就職したのにあまり英語の出番がない理由とその解決策

「外資系」製薬企業に就職すると、毎日英語を使って仕事をするものだと考える人が多いだろう。もし入社したら、多数のネイティブが参加するオンライン会議でプレゼンテーションしたり、英語でのメールやり取りやディスカッションを日々行うことになるのかと…

【臨床→製薬への転職】どのような会社のどのようなポジションにつくべきか

あなたは臨床医で、製薬企業への転職を検討している。 Linkedin経由で数名のリクルーターとコンタクトしたら、あっという間に彼らから数多くの企業の案件を紹介されることになる。外資と内資、ファイザーやノバルティスのようなメガファーマから、あまり名前…

【臨床医→製薬企業】製薬企業が臨床医に求める条件とは

日本にある製薬企業内では、内資・外資含め、社内で働いている医師が存在する。数は多くないが、主に開発部やメディカルアフェアーズなど、サイエンスを扱う部署に所属している。 あまり知られていないことだが、製薬企業による医師向けの求人は常に公開され…

【若手医師のキャリアパス】一般病院、大学病院、開業医、製薬企業MDの特徴を比較してみた

若手医師のキャリアとしては、以前は出身大学の興味のある教室に入局し、そこから派遣されたり留学したりしながらキャリアを形成、一生を終えるというのが一般的であった。最近では、市中病院でガッツリと臨床に取り組み、40-50歳の段階で院内で副院長などの…

【臨床医→製薬への転職】外資系製薬企業に飛び込んだ元内科医が製薬企業に向いていない人の特徴をまとめてみた

総合内科医から製薬企業に飛び込み、早くも3年が経った。その間に一度転職も経験しており、部署もメディカルアフェアーズから開発へと移った。その結果、ある程度この業界で生きていくということに関して、自分なりの見方が出来てきたように思う。 また最近…

転職してました

前回の記事が2020年1月に公開されていて、早いものでそこから2年以上も経過していますね。この度「転職」というキャリアの区切りが訪れたので、このブログとツイッターも再起動することにしました。 さて、タイトルにも書きましたが、転職しました。 も…

臨床医からグローバル製薬企業への転職

私は2019年7月より、外資系製薬企業のメディカルアフェアーズにて企業内医師として従事しています。実際に働き始めてから本稿執筆時点で半年弱しか経っておりませんが、感覚が新鮮なうちに書くことに価値があると考え寄稿させていただきました。自分は医学生…

仕事の給料ばかり気にしている時は、仕事内容に自信がないとき

自分を振り返って思うことなのだが、自分の仕事に自信がない時は、すぐに給料やコスパの話をしたがるように思う。 なぜ人は、自分の仕事に自信がない場合は、すぐに給料の話をしたくなるのだろう。これは自分の仕事内容に自信が無いことを、給料の高さで打ち…

ときどきは臨床現場に戻ることにしました

週1での外来業務を再開しました。 僕は半年前まで某市中病院にて、内科医として勤務していた。そこから製薬企業へ転職し、現在はサラリーマンをしている。製薬企業へ転職した医師の多くは医師新卒ではなく、ある程度経験年数を積んだ人が多い。企業に就職し…

待遇で自分の仕事を限定するやつに成長はない

雇用主があなたを評価し、そのパフォーマンスに応じて待遇(給料)を決めていることに、異論の余地はないだろう。たとえ年収400万円だろうが、5000万円だろうが、これは労働者であれば普遍的なルールだ。もちろん、待遇はパフォーマンスそのものだけ…

ブラック病院の勤務医がホワイト企業に転職して得た気付き

僕は今年の6月までは臨床医として楽しくブラック労働に勤しんでいたのだが、7月からは有数のホワイト企業に転職した。新しい職場では、当然のごとくフレキシブルな働き方が許されている。働き方改革が叫ばれる昨今、在宅勤務やリモートワーク、裁量労働制の…

30歳になる前に「メモの魔力」を読んで自己分析した内科医の顛末

「自分とはなにか。何を目指しているのか?何がしたいのか?」 そういった自分の軸がしっかり定まっている人であれば、人生の意思決定において自分の軸に沿って判断するだけで良いので、迷う必要はない。逆に、自分は何を目指しているのか?そこが曖昧であれ…

「レベル1に落ちるのが怖くて魔法戦士になれるか」

自分が尊敬する古賀洋吉さん。 彼の有名な記事に、ドラクエ人生論がある。 愛の日記 | ドラクエ人生論 レベル20になったら転職するだろ。レベル1に落ちるのが怖くて魔法戦士になれるか。 ドラクエに詳しくない人に説明すると、ドラクエではいくつかの「職業…

今の職場で評価されていても、高みを目指すならそこを去れ

転職を決意してから、実際に会社に行ったりとか、面接を受けたりしていることは、当然黙ってやっていた。自分自身も、本当に転職したいのかとても曖昧だったので、そのようにしていた。もともと前職が嫌になって転職を考えてたわけではないのだ。 それでも、…

快適だと感じたら、挑戦が足りていないと心得よ

2018年、僕はチーフレジデントという、若手医師の管理者のようなポジションについていた。とてもやりがいがあって、楽しい業務だった。それが終わり、今後のことを漠然と考えた。これから僕はどこへ向かえば良いのだろうか。 「仕事が快適だなと感じたとき、…

「先生におまかせします」は無責任か

高齢者の死因で老衰というものがある。避けられない死。家族は親の最期の日々の過ごし方に関して選択肢を渡され、早く選ぶように迫られる。 高齢化社会まっしぐらの日本では、こんなシーンがあちこちで見られる。 高齢者と聞くと、よぼよぼしながら杖をつい…

つまらない仕事をして金が稼げても虚しい

金が簡単に儲かるけれどつまらない仕事って、世の中にはあんまりなさそうなんだけど、医療界にはたくさんある。実際、自分もそのような甘い汁をすすってきた面もある。特に勉強のために時間がほしいけど留学に必要な資金もほしい、というような場面では非常…

医者が腕を磨く理由はあるのか

僕は医師3年目の頃は米軍病院に勤めていた。医療通訳のようなポジションであったため、給料は手取り15万ぐらいだった。そこで小銭を稼ぐために日雇いの医者バイトを行った。数カ所の病院に勤務してみたわけだが、行く先々で「すごい優秀な先生が来た!」…

医師とサラリーマンのワークライフバランス

5年と数ヶ月、臨床医としてのキャリアを歩んできた。現在は一旦中断し、製薬企業で働いている。転職を決めたときは様々な葛藤があったが今では概ね楽しく生きている。 臨床医から製薬企業への転職する理由として「ワークライフバランス」が挙げられる。医療…

あなたに処方される薬を医者はどうやって決めているのか?あるいは製薬企業のマーケティングとは何か?

前回の記事で、承認された新薬には独占販売期間があり、その数年間で売りまくって利益を上げる、という話をした。それはそのとおりなのだが実際のところはどうなのだろうか。 医療界に一般的なことだが、一つの病気に対して、常に何種類かの薬の選択肢がある…

製薬企業のビジネスをサラリーマン歴4ヶ月の医師が語る

前回の記事にも書いたが、新薬の開発には大変な手間がかかる。 物質として作成した時から実際に販売されるまでは、短くても10~15年、費用は1000億円ぐらい必要となる。化学合成物質による新薬はもはや鉱脈が彫り尽くされ開発不能と言われていおり、現代では…

製薬企業における「開発」とはなにか

物質Aは、理論的には疾患Xに著明な効果を示すはずだが、まだネズミとサルにしか投与しておらず、人間に投与したら何が起こるかは未知数である。仮に疾患Xに効いたとしても、昔からある薬Bのほうが効果が高かったら、存在する価値がない。国民の税金を財源と…

製薬企業とは、どういった人の集まりなのか

外資系製薬企業における日本支社の規模は、社員数にして大体2000-4000人ぐらいである。 製薬企業の人は「営業系」と「内勤系」に大きく二分され、各々に所属している人数も半々ぐらいである。これら2つは相当に距離のある職種であり、僕は基本的には内勤の…

臨床医を続ける限り、選択肢は減り続ける

医師のキャリアは、どんどん閉じていく。 選択肢が減っていく、と言い換えたほうが良いかもしれない。 医学部に入った時点で、医師になることが自動的に決まる。無限の職業が世の中にある中で、医師という仕事に限定される。18歳の段階である。他の学部で…

臨床医が血迷って企業への転職を決意したとき、どのように候補を絞るのか

臨床医から企業への転職を検討したとき、どの企業を選べば良いのだろうか。これは自分も散々悩んだ。決めていくプロセスの中で、いくつか普遍的に使えそうな切り口があったので、ここに記す。 製薬企業 全般的な話 一般的に転職エージェントが提案してくる企…

転職エージェントに聞く「なぜ臨床医が製薬企業から求められるのか?」

Linkedinに医師が登録した場合、メッセージが届く。 だいたいこんな感じである。 *** 長崎先生 はじめまして。私〇〇コンサルティングの鈴木と申します。これまで多くの医師の方へキャリアプランのご提案をさせていただいており、臨床医の方を製薬メーカ…

医師6年目で外資系製薬企業への転職を検討した当時の心境と転職エージェントのセールストーク

市中病院の若手総合内科医が製薬企業への転職を考えた理由 医師3年目。僕は米軍病院勤務中に米国医師免許を取得した。僕はそこで満足してしまい、アメリカ行きを取りやめた。 意気揚々と古巣の湘南鎌倉総合病院に戻り、内科後期研修医になった。これは初期研…

なにか一つ達成した時に、自分が本当は何を求めていたのかわかる

目標を立ててそれに向かって努力することは、誰もが経験したことがあるだろう。あなたも、今まさにその途上にいるのかもしれない。僕も高校生ぐらいから中長期的な目標を決めては、取り組んできた。うまく行ったこともあるし、期待通りの結果が出なかったこ…